
eラーニングに興味をもっている担当者の方は多いと思います。
コロナの影響もあって、特に増えていると考えられます。
とはいえ、
・導入するのが難しそう。
・eラーニングを使うとどんなメリットがあるのだろうか。
などと悩んでいる方も多いと思います。
そこでこの記事では、担当者の方に向けて初心者でもわかるようにeラーニングを解説していきたいと思います。
3分程度で簡単に読めますので、ぜひ参考にしてみてください。
eラーニングのこれまで

最初にeラーニングが導入されたのは、2000年頃にまで遡ります。
2000年より前には、書籍やテレビ(ビデオ)などを使って研修を行うのが一般的でした。
パソコンというと詳しい方が中心となって使うもので、一般の方にはそれほど定着していないものでした。
しかし、「Windows95」の発売によって多くの方がパソコンを使うようになります。
それに伴って、2000年以降パソコンを用いたeラーニングが急速に広まっていきます。
eラーニングとして最初に導入されたのが「CD-ROM」を用いたものです。
テレビや書籍などでは受け身の学習となっていたために、研修の効果が薄いこともありました。
ですが、「CD-ROM」を使用することでクイズが出せたり記述問題が作れたりするなどの対話的な内容も作れるようになりました。
しかし、「CD-ROM」にはいくつかの問題点がありました。
それは、作るために莫大なコストがかかることです。
受講者が増えるほどそれに合わせて教材を作らなければなりません。
担当者にとっても、かなり大きな負担となっていました。
また、「CD-ROM」は1度作ってしまうと簡単に内容を変えられないのも問題点です。
修正の必要があった場合には新しい「CD-ROM」を作って受講者に配る必要がありました。
そこで新たに登場しているのが「インターネット」を活用した研修方法です。
インターネットではCD-ROMのように1つひとつの教材を作るコストがかかりません。
また、内容についても簡単に変えることができるので担当者は柔軟に対応できるようになりました。
eラーニングが作られた当初は、いろいろな問題を抱えていました。
しかし、改善を続けて良いものへと変わっています。
今、「e-ラーニング」を導入するメリットはとても大きいのです。
eラーニングの目的

eラーニングを行う目的としては、「担当者・受講者の負担を減らす」ことが大きいといえます。
たとえば、現在でも集合研修を中心に行っている企業は多くあると思います。
しかし、最近ではコロナの感染リスクもあって大勢で集まることは難しくなっていますね。
また、大きな会社であれば全員が一度に集まることはとても大変です。
スケジュールを調整し、全員に連絡をしていくのは手間のかかる作業です。
しかし、eラーニングであれば上記の問題は簡単に解決することができます。
担当者にとって楽な面が多いのです。
もちろん受講者にとっても、自分の好きな場所で好きな時間に受けることができるので手軽です。
集合研修では遠方から交通費をかけて足を運ぶケースもあるので、eラーニングを活用することで大きく負担を減らせます。
eラーニングのメリット・デメリット

では、実際にeラーニングにはどんな特徴があるのでしょうか。
担当者と学習者に分けて解説をしましたので、参考にしてみてください。
担当者側
○メリット
担当者のメリットとしては、受講者の進捗状況がわかりやすい点が挙げられます。
集合研修では受講者がどれくらい理解しているのかを知るのは難しいです。
しかし、e-ラーニングでは一括で管理しているので状況をすぐに知ることができます。
また、会場を使うコストを削減できます。
集合研修では、研修を行うたびに費用がかかってしまい企業に大きな負担となります。
データによると、集合研修はeラーニングの4倍のコストがかかるといわれています。
(オートバックスセブン調べ)
eラーニングを導入することで、余った費用を業務改善などに使えるようになります。
○デメリット
デメリットとしては、環境整備が挙げられます。
上記でeラーニングはコストを削減できると書きましたが、導入時にはどうしても費用がかかってしまいます。
ネット整備や端末を用意する必要があるからです。
できるならば、共用のパソコンやタブレットを準備することで費用を抑えることができるかもしれません。
また学習者が交流する機会が少ないのも特徴です。
eラーニングにもチャットなどのコミュニケーションツールはあるものの、どうしても対話での交流には劣ってしまいがちです。
eラーニングを主としつつも、たまに集合研修を行うなどの工夫が必要になるかもしれません。
学習者側
○メリット
学習者のメリットとしては、「学習したことが担当者にしっかりと伝わる」ことがあります。
集合研修では研修に出席することが目的となってしまう場合があり、出席者のモチベーションを把握することが難しいケースがあります。
eラーニングでは、1人ひとりがどれくらい学習を行っているのかを細かく知ることが可能です。
自分の頑張りがしっかりと担当者に伝わるので、学習者がやる気をもって取り組めるようになります。
○デメリット
デメリットとしては、「モチベーションの維持」が挙げられます。
eラーニングはいつでもどこでも受けられる気軽さはあります。
しかし逆にいえば、いつでもどこでも受けられてしまうというデメリットにもなります。
集合研修であれば日時や時間が決まっているので、受けたくない時でも強制的に受講しなければなりません。
しかしeラーニングだと自力で受講することになるので、意思が弱いとサボってしまいがちになるのです。
受講者が取り組みやすくなるように、担当者がコマ数を工夫したり気軽に相談できる環境を作っておくことは大切になります。
また、学習者によっては集合研修のように他人がいたほうが学習しやすいケースもあります。
こういった人にとっては、1人の時間が多くなるeラーニングは苦痛に感じるかもしれません。
先ほども書いたように、集合研修を組み合わせたり担当者が積極的にフォローするなどの体制が必要になります。
必要なもの

では、実際にeラーニングを行うにあたってどんなものが必要になるのでしょうか。
具体的には以下の3つが挙げられます。
教材
まずは、学習者が使う教材を準備することです。
価格の高いものもありますが、どんな教材であれば学習者に効果が出るのかをよく考えて選ぶようにしましょう。
教材作りについては、専門的な知識が必要なのではないかと不安に感じる方もいるかもしれません。
しかし、プログラミングがわからなくても簡単に作ることが可能です。
オーサリングツールを使って教材作りを行うのが広く普及しています。
規格
規格を準備することも大切です。
教材とLMSを結びつけることからも必要なものになります。
規格は「DVD・ブルーレイ」などと例えられます。
教材を作ったとしても、合う規格でなければ教材が見られなくなってしまいます。
現在、SCORMが世界基準の規格として有名です。
支援者
教材を作って学習者が見られるようにすれば終わりではありません。
自力で内容を理解するのが難しいケースもあります。
eラーニングに慣れない方であれば質問したいこともあるはずです。
そこで、「アドバイザーやチューター」を用意して学習者をフォローできる体制を整えていきましょう。
適切なフォローができれば、学習者のモチベーションを高く保つことができます。
学習効果もかなり大きくなるといえます。
まとめ

eラーニングを導入することで、担当者にも学習者にもたくさんのメリットがあります。
具体的には以下の内容でした。
・長期的な目線で見ると、コストを削減することができる。
・学習者はいつでも気軽に受講することができる。
これまで集合研修を中心に行ってきた企業であれば、eラーニングを導入するのはハードルが高く感じるかもしれません。
しかし、1度慣れてしまえば非常に扱いやすいのでとても便利に感じるはずです。
コロナ禍で集合研修をするのも難しくなっているので、ぜひこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。
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