eラーニングコンテンツを上手に作る_情報伝達と習得の違い



eラーニングのコンテンツは伝えることか習得させることか

社員教育を行うにおいては、社員教育を行うわけですから、その目的は社員が学習しその内容を理解し習得することになります。もっというと学んだことを日常業務に活かせることを望みます。


“伝える”ということを辞書で意味を確認すると「伝えるとはあるものを受け継いで残す。また、あるものを受け継いで次の代に授け渡す。伝授する。」ということなのでeラーニングコンテンツを作成して伝えるということは意味としては正しいです。

一方、”習得する”ということを辞書で意味を確認すると「学問・技芸などを習って覚えること」とあります。要は教える側と学ぶ側の言葉の違いということで教育する側は”伝える”。学習する側は”習得する”となります。どちらの視点に立つかで使い分ければ良いのですが、やはり学んだことから行動を起こして習得・体得して欲しいものです。


制作にあたり大抵の場合は、知識として習得して欲しいことをパワーポイント上でテキストや図を使って表現し原稿とします。

原稿を作る方は学んで欲しいということが念頭にあり、実際原稿を書いたり編集したりすると伝えたいことを列記することになります。


伝え理解することができる学習教材

 情報を伝える

  理解する。理解したことを人に伝えられる。情報を後で想起し行動することができる


習得することができる学習教材

 情報を理解し、習得することができる


せっかく学習コンテンツを作成するなら伝わるものより、習得するものの方が良いです。




一生懸命話しても理解されない

eラーニングコンテンツで理解を促すために、理解されない前提で考えてみます。日常的な会話でも理解されないことがあるのに一方的な学習コンテンツではもっと理解されないと

認識をしてコンテンツ制作を行った方が良さそうです。


会話を考えてみて、社会人どうしであれば、よっぽど唐突な内容で無い限り理解されないということも無いかと思いますが、実際は相槌をうってわかっている風で、後になってあの話、わかっていなかったか。といったことはあります。


・伝えたのに理解されていない。

・全く違う解釈されている。

・こちらの意思が伝わらない。


こういったことを防ぐために相手に理解してもらうために何か工夫や手段はありますでしょうか。


聞き手が理解をしやすくするために例えば


  - 話の概要を最初に伝えて全体の解釈、話の目線合わせをする

  - 前提を伝えて余計な心配や拡大解釈などに気をそらさないようにする

  - 子供にもわかるような言い方にする

  - ディスカッションする

  - 例え話や実際にあった話を入れる

  - イラストや写真を使う

  - 話の骨子を明示する

  - 相手の立場、思考、指向、気持ちを理解する

 


ということがあります。


学習教材(eラーニングコンテンツ)を作る際に、色々な手法がありますが、自分が取り組み易い方法が一番良いと思いますので、例えば上記のような理解をしてもらうためにどんな工夫があるのかを書き出し、それをコンテンツ制作に持ち込むのが良いです。




シミュレーション

それでは学習コンテンツ制作を意識して理解するコンテンツ設計をシミュレーションして見ます。


1.学習のテーマや目的を常に意識させること

作っている方は設定したテーマにそって教材開発をしているので、前提となるテーマが何で何の目的があるコンテンツかをわかっているだろうと思っています。しかし各章ごとに何かしかのテーマや目的があるので、そのテーマや目的を常に目に入るか、思い出させてあげる工夫は有効です。 ”目的があってこの内容を学習している。”小さな学習単位でもこの仕掛けを意識します。 


2. 話を聞きやすくするために話の抵抗感をなくすこと

対面でのものなら学習者の反応を見て、もっと初歩的なところから説明する。簡単な言葉で表現したり、身近な例えなどを用いることもできますがそうもいきません。

学習者は抵抗感なんか無いだろうと思えるかも知れませんが、学習コンテンツの作り手としては、学習項目内で解説や説明がしたいので説明に注力してしまいがちですが前提条件、もしくはリードについて触れる機会があった方が頭に入りやすいです。話の枠組みから、今どの部分を話しているかを示すということも有効です。

構成としては、結論を先に伝え、これから説明する内容の概要や項目を提示するや、三段論法を用いるなどの構成に気を付けるだけでなく、内容について来れないと感じた時の対応について準備をする必要があります。eラーニングだから繰り返し学習できるから、わからなければ、もう一度学習できるから良いやとは思わずにした方が良いですが、簡単すぎや退屈に思われてしまうのも気をつけたいです。そのためには前提知識や学習コンテンツをできればレベル別で用意することが望ましいと思います。


3. 相手の立場、持っている課題、このeラーニングコンテンツを受講する目的と期待を考えてみる

最近はペルソナ不要という考え方もありますが、社内のeラーニングコンテンツにおいては誰が学習するとしてというモデルをイメージしながらの方が内容もわかりやすくなります。

イメージする学習者になりきり、どんな課題を持って学習に期待するのか。これを読んでみて、学習してみて理解できるかな。習得したことをやってみたいと思えるかどうか。難しいようですが、想像し思ったことを書き出してみる。書き出すこと自体はそれほど難しくはないと思います。

そしてもちろん、話の内容が分かりやすいように順序立っているか、大筋だけでも書き出すか、チームメイト相手にレビューをしてみるなど、見直すプロセスを用意したり、原稿として完成して利用開始まで時間的に余裕があるようであれば、想定モデルになった方に原稿レビューをしてもらい感想をもらうことも有効な方法です。


4. 何か事例やエピソードをおりまぜて、内容を学習者の視点で想像して受け入れやすくする

学習内容によりますが、何か事例を織り交ぜることができるようであれば、事例を入れた方が、学習者はより理解しやすいものになります。事例によりeラーニング上で聞く・読む・見るという行為から、事例は学習者が想像しやすいという特性があり想像するという活動を行っているので記憶にも残りやすいです。事例に限らず例え話でも良いです。学習者が自分のこととして想像できるようなアクティビティ、または構成にして一方通行で説明するだけの状態を避けるということです。

教えたいことを詰め込むのではなく章やページ毎でテーマや目的を完結させる。尺の長いのは見ないと良く言われますが、退屈になるから見ないということだと思います。しっかりと学習して欲しいことを原稿とできていれば良いですが、長くならないことを意識して原稿を用意してしまっては、内容が薄いものになり、それこそ本末転倒になります。一つの単位は短くなっても良いですが、長さを気にせず学習して欲しいことを原稿にした方が学習価値はあります。


まとめ

テーマ(学習の目的)と概要や項目を最初に伝える。そしてなぜこれを学ぶのかということは項の中でも、または小さい単位でもそのテーマや目的を思い出させる仕掛けを用意し、学習内容を受け入れやすくする。

学習対象者をどのレベルにするかという前提を踏まえ、同じ意味の言葉や言い回しがあれば簡単な言い方を採用する。学習が終わった後に、提供した情報を学習者が有効活用するために何をした方が良いのかを想起しやすくする状態ができると良いですね。



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