eラーニングコンテンツの作り方【2026年版】──5年前に「大切なのは中身」と書いた私たちが、AIで変えたこと
- Adop-Context

- 2 日前
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2021年10月、当社は「eラーニングコンテンツの作り方」という記事を書きました。まな板と包丁だけでは料理は作れないように、教材作成ツールだけでは教材は作れない――そう書いた、5年前の記事です。
あれから5年が経ちました。生成AIの登場によって、教材制作を取り巻く環境は大きく変わりました。ではあの記事で書いたことは、今も正しいのでしょうか。それとも、時代遅れになったのでしょうか。今回は、5年前の自分たちの主張に、答え合わせをしてみたいと思います。
5年前、私たちが言っていたこと
2021年の記事で、当社が一貫して主張していたのは次のようなことでした。
教材作成ツールを導入しても、それだけでは教材はできない。大切なのは「中身」であり、その中身とは「誰に対して、この学習によってどうなって欲しいのか」という目的です。
パワーポイントの資料をそのままeラーニング化しても、それはプレゼンテーション用の構成のままで、学習用の構成にはなっていない。学習者は複数人おり、それぞれ知識も経験も異なるため、前提条件を明確にし、可能な範囲でカスタマイズすることが望ましい。
そして、コンテンツ制作には時間がかかるものなので、社内でコンセンサスを取り、継続的な時間を確保することが大切だ――こう結んでいました。
改めて読み返しても、この主張そのものは今も間違っていないと感じます。変わったのは、この主張を実現するためのコストです。
当時の課題:自分で作れるのは、せいぜい入門編まで
2021年当時、自分たちだけで作ることができたのは、せいぜい入門編レベルの教材まででした。それ以上の内容になると、その道のエキスパートに頼らなければ、質の高いeラーニングコンテンツを作るのは困難でした。
しかし、そのエキスパートにとって、原稿執筆は本業ではありません。専門知識はあっても、それを学習コンテンツとして書き起こす作業には不慣れで、結果として数ヶ月という時間をかけて、ようやく元の原稿が出来上がる、ということが珍しくありませんでした。
さらに、原稿ができた後には、確認テストの作成という仕事が待っています。教材のどこをピックアップして問いにするかを考え、正解の選択肢を作り、そこにもっともらしい誤りの選択肢を3つ、4つと用意する。地味に見えて、実はかなりの労力がかかる作業でした。
2026年:原稿づくりも、確認テストづくりも、AIが下書きする
生成AIの進化によって、この状況は大きく変わりました。
今では、どの程度AIの利用を許諾するかにもよりますが、しっかりとした構成の原稿やレイアウトが、AIによって生成されます。もちろん、それをレビューし、加筆・修正する作業は必要です。しかし、専門知識を持つエキスパートが原稿をスクラッチで書き上げる工数と比べると、その差はまったく別次元です。
確認テストの作成も同様です。数ヶ月かけて練り上げていたプロセスが、AIによって短時間で下書きされるようになりました。
当社が取り組んでいる「コンテキストAI」は、まさにこの変化を、社内資料からの教材制作という形で実現する仕組みです。社内資料をアップロードすると、そこに含まれる知識やノウハウを抽出し、学習目標を整理し、入門・実践・習熟といったレベルに応じて構成し直します。かつては数ヶ月かかっていた「誰に、何を、どの順番で」という設計を、大幅に時間を短縮して形にできるようになりました。
それでも、AIに任せきれないものがある
もちろん、AIを起用した制作プロセスにも、内容的に馴染まないものがあります。
たとえば、身体で覚える実技――現場での力加減やタイミングといった、言葉にしにくい感覚的な技能――や、相手の反応を見ながら臨機応変に対応するロールプレイ的なやり取り(クレーム対応や商談での駆け引きなど)は、そもそも資料に書き起こすこと自体が難しく、AIが扱う「資料からの抽出」という前提の外側にあります。こうしたものは、人と人が向き合い、実際にやってみせながらレクチャーする方が、ずっと効果的です。
大切なのは、何を教えるためには、どの方法が最適なのかを見極める判断です。資料に落とし込める知識はAIに設計を任せ、実技や対人対応のように、直接向き合う必要があるものは人が担う。この使い分けこそが、これからの教材制作の姿だと考えています。
まとめ:本質は変わらず、手段が変わった
5年前、私たちは「大切なのは中身である」と書きました。この主張は、今も変わっていません。変わったのは、その中身を設計するためにかかっていた時間とコストです。
かつては数ヶ月を要していた設計に、今は現実的な時間で向き合えるようになりました。ただし、AIが担うのはあくまで土台となる設計であり、実技や対人対応など、人にしかできない部分を見極め、そこに向き合うのは、これからも人の仕事だと考えています。
社内資料から、学ぶ人に合わせた教材を設計する仕組みについては、こちらのページで詳しくご紹介しています。




